2009年3月16日月曜日

日経:農中の1兆9000億円増資 ありあまる農村の貯金

今日の日経夕刊。考えさせられる:
NIKKEI NET(日経ネット):: "農林中金、1兆9000億円の増資を発表 農林中央金庫は20日、金融危機の深刻化に伴う損失の拡大に対応するため、2008年度中に約1兆9000億円の資本増強を実施すると発表した。JAグループ内で調達する。"
農村ではお金がありあまっているらしい。

抜粋:
  1. 信用農業協同組合連合会(信連)などの全国の農協(JA)、漁協(JF)グループは農林中央金庫が実施する総額1兆9000億円の増資に協力する。
  2. 信連などが農中に預ける30兆円以上の余裕資金への利息について、調達コストプラス0.8%という上乗せ金利(奨励金)を今後も4年間維持すると約束。
  3. 80兆円以上の貯金を集めながら、農協はその四分の一しか地元で貸していない。
  4. 家計調査によれば、農林漁業従事者世帯の純貯蓄は1500万円と、全世帯の平均(1200万円)よりかなり多い。
  5. 国内(農村)で投資に向かうお予定のないお金が多すぎることが、農中をして(損失をもたらした)国際分散投資へ追い立てたのに、なお貯金集めを奨励する制度を温存している。

都市勤労者世帯について言えば、住宅ローンの負担が多いので「純貯蓄」はマイナスの世帯が大半だろう。都市部には飛び抜けたお金持ちが多いので「平均値」はかなりかさ上げされている。だから農林漁業従事者の「純資産」は「平均的」都市勤労者に比較して飛び抜けて大きい(豊かだ)ということである。

それなのに、都市勤労者は、可哀想な農民の生活を守るためだとして、国際的に異常に高い農産物を制度的に強制的に買わされている。不条理である。

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